ダイビング虎の巻

「中性浮力が上手く取れない」

ビギナーの一番の悩みかもしれません。 中性浮力とは水中で浮きも沈みもしない、同じ水深を保っていられる状態です。 教える方法は色々ありますが、決まりや早道は無く、自分で感覚をつかむしかないのです。 1度理解できれば、なぜ解らなかったのか不思議になります。

まずは自分の適正ウエイト(おもりの重量)を把握する事です。 あとは水深によって体が浮いたり沈んだりするので、BCD(浮力調整具、ジャケット)の吸気や排気で中性浮力を得るわけです。 ビギナーに多く見られるのが、オーバーウエイトで沈みすぎ、フィン(足ひれ)を自転車こぎの様に動かすことです。 これは体力を消耗し、エアの消費が早くなり、また、サンゴに傷を付けたりと、なにも良いことがありません。 中性浮力を得る極意は、できるだけ体を動かさず、体の浮き沈みを見ながらBCDにゆっくり(少しずつ)空気を出し入れしてみることです。

また、ビギナーによく見られるのがBCDのエアを抜き切れず、浮き上がってしまうことです。左肩でインフレーターホースをしっかり上げないと、うまく空気が抜けない構造のBCDもあります。

そして、ある程度の中性浮力が確保できたら、あとは肺の浮力を使って水深を保ちます。この感覚を出来るだけ早くつかんでください。

一度、落ち着いて練習してみて下さい。 中性浮力がとれていないと自覚していることが習得への早道です。 お気軽にインストラクター、ガイドにご相談ください。

「エアの消費が他の人より早い」

ビギナーの男性に多い悩みかもしれません。 ほとんどの方が無駄に動いたり、ガイドより深い水深を移動したりと、原因はご自身のダイビングスタイルにある事が分かります。ただ、男性は肺活量が多いので、女性と比較するとある程度は仕方のない事ですが、 経験を重ね、ダイビング中の運動量を抑え、自分の見たい物にターゲット絞り、浅い所を移動してエアの消費を抑えれば、徐々に長く潜っていられるようになるでしょう。

しかし、エア消費の最大の原因はオーバーウエイトで沈みすぎ、フィン(足ひれ)を自転車こぎの様に動かすことです。これでは体力を消耗し、エアの消費が早くなります。 適正ウエイトを理解し、中性浮力が取れるようになれば、自然と不要なフィンキックがなくなるので、運動量が格段に減り、エアの消費も抑えられます。 また、落ち着いた安定した普通の呼吸を心掛けてください。興奮したり驚いたりすると呼吸が速くなります。 速い呼吸は空気の無駄使いですし、肺が酸素をほとんど取り込めません。

また、エアの消費を抑えるために断続的に呼吸を止める「スキップ呼吸」をしている方がいます。これは絶対にやめてください!これは酸欠状態を招き頭痛や嘔吐の原因になります。 ダイビングに馴れてくれば、エアの消費はだいたい平均的になってきます。

「耳抜きが苦手」

多くの方が悩んでいたり、ダイビング前に不安に感じている事かもしれません。 耳抜きは、耳が抜けづらい体質の方もいますし、突然の体調変化によって抜けなくなる事もあります。誰にでも起こることなのです。 耳ぬきが上手く出来ない原因に、鼻炎、中耳炎、緊張(ストレス)、体調不良、睡眠不足、耳抜きに不慣れ、うねりなどの海況、外気温や水温が低い為に起こる血行障害などが上げられます。

【ダイビング前、耳抜きのためにやっておく事】

<前日> ●体調を整えておく。 ●前日は深酒はしない。 ●よく睡眠をとる。

<当日ダイビング前> ●飴などをなめる ●ガムなどを噛んでよくあごを動かす。 ●鼻を噛む。 ●顎を大きく開けたり、つばを飲んだりして準備をする。 ●iPodやウォークマンなどで音楽を聴くのも効果があります。 ●鼻をつまんで耳抜きと同じようにしてみる。(やり過ぎ注意)

<エントリー時> ●潜降前に、水面で一度耳ぬきをする 水面で一度抜いておくと、潜降後も抜きやすくなります。 ●必ずフィートファースト(足から潜降する)で潜行する。 ●ヘッドファーストでの潜降が必要な場合は、耳抜きの時は体を起こす。

<水中> ●鼻をつまんで、鼻から息を出すようにする。 ●鼻をつまんで、唾をゴクンと飲み込む。 ●鼻をつまんで、アゴを左右に動かす。 ●首を回したり左右に振ったりしながら、上記の事をする。

<それでも抜けない場合> ●抜けない耳を上に向けて耳ぬきする。 ●痛くない水深まで浮上して上記の事をする。(水面まで戻る必要はない) ●それでも抜けない場合は、上の事を全部、一生懸命する。 ●潜降ロープで痛くなる前に少しづつ耳抜きをしながら皆と同じレベルまで潜降します。 ●どうしても抜けず、痛い場合はダイビングを中止しましょう。 ※ 抜けないからと言って、おもいっきり、強く抜かないで下さい。耳管を痛めてしまう事があります。 ※ 絶対に無理はせず、耳以外に眉間部分が痛くなるようでしたら、速やかにダイビングを中止して、その日は体を休めて下さい。

耳抜きが全くできない場合は、ものすごく痛くて我慢は出来ません。 少し痛いくらいの時は不完全に抜けている状態かもしれません。我慢できそうでも水深が変わるとだめになったりします。また耳抜きをたくさんやると、耳が痛くなってしまい、耳が抜けても痛みが残る場合もあります。 そこは、自己判断になります。

良くビギナーの方で、耳抜きは一度すれば良いと思っていて、何度も耳が痛くなるけどどこか悪いのですかという質問をされる方がいます。 耳抜きは、ダイビングの場合は耳に違和感を感じたらいつでもすぐにしなければいけません。痛くなってからでは遅いですし、更にぬけにくくなります。 その場合、体半分浮上して、もう一度耳抜きしてみて下さい。それでもぬけない時は、もう少し浮上して行ってください。 0~10m位の水深の時が水圧の変化が大きいので、頻繁な耳ぬきが必要になります。 急潜降せずに潜降ロープを使い、ゆっくりと潜降して50cm刻みくらいで鼻に指を当てっぱなしで耳ぬきを繰り返しながら潜降してみてください。

【それでも抜けなくて今回は諦めるが、ダイビングは続けたいという方へ 】 ●耳ぬきをしやすくする薬があります。 この薬は検査をして、ダイビングに対する安全が確認されたもので、安心して服用できるようです。 ※ダイビングのわかる医師に相談して、処方してもらってください。 ●耳鼻科へ行く 鼻から管を入れて、耳管に空気を入れてもらい、耳管を広げるという方法があります。 ※ダイビングに詳しい専門医に相談して下さい。 ●花粉症などアレルギー性鼻炎の場合 鼻炎が原因で耳が抜けづらい事があります。今は薬で徐々に治すことが出来、ダイビング前に即効性のある薬を飲むことで、耳抜きが楽になります。 昨今は採血で、そのアレルゲンを特定することもでき、ピンポイントで安全な薬を処方することができます。 このような薬は、必ずダイビングを熟知した医師に相談して処方してもらって下さい。 杉の木が無いリゾートに行ったら花粉症が治ったという方もいます。

「エントリーが苦手」

エントリーが苦手でもあまり悲観しないでください。 エントリーは一見簡単そうに見えますが正しく綺麗なエントリーが出来る人も意外と少ないのです。 ボートダイビングで使う代表的エントリー方法を挙げさせて頂きます。

【ジャイアント・ストライド・エントリー】 エントリーの高さが1m前後で足場がしっかりして容易に立つことができ、エントリーポイントの水深が2m以上の場合によく使う一般的な方法です。ボート以外の桟橋などからのダイビングには必須です。 1. ダイビングの基本である安全確認をします。 2. 水面(着水点)に他のダイバーがいないか? 隠れた岩やサンゴなどがないか?を確認します。 3. BCDにエアを入れ、レギュレーターをくわえ、しっかり呼吸ができるか確認します。 4. ゲージやオクトパス等が船ベリに引っかからないように、左腕で体の前に抱き込むようにします。 5. マスクとレギュレーターが外れない様にしっかりと押さえます。 6. 背筋を伸ばし、水平線を見る感じで足を一歩踏み出します。 7. 着水と同時に足を閉じ、深く沈み込まない様にし、 8. エントリー後は、速やかに移動して、次の人がエントリー出来るようにします。

【シーテッド・サイド・エントリー】 これは水面までの高さがあまりなく、船ベリが平らで、足を海側に出して座ることができる場合に使います。 1. 足を海側に出して船ベリに浅めに座り、安全確認をします。 2. 水面(着水点)に他のダイバーがいないか? 隠れた岩やサンゴなどがないか?を確認します。 3. BCDにエアを入れ、レギュレーターをくわえ、しっかり呼吸ができるか確認します。 4. ゲージやオクトパス等を船ベリに引っかけないたりしないよう様に注意し、 5. .身体の右か左のどちらかに両手をつき、それを支点に背中を海側に回すようにし、 6. 体を回すと同時に、着水直前に海側に回った空いた方の手で、マスクを押さえます。 7. エントリー後は、速やかに移動して、次の人がエントリー出来るようにします

【バックロール・エントリー】 小型船等で水面までの高さがなく、波で船が揺れる場合などに楽で安全な方法 1. 海に背を向けて船ベリに浅めに座ったら、安全確認をします。 2. 水面(着水点)に他のダイバーがいないか? 隠れた岩やサンゴなどがないか?を確認します。 3. BCDにエアを入れ、レギュレーターをくわえ、しっかり呼吸ができるか確認します。 4. ゲージやオクトパス等が船ベリに引っかからないように、左腕で体の前に抱き込むようにします。 5. 水面(着水点)の安全確認を再び行なう。あごを引き、マスクを押さえながらお尻を後ろの海の方にずらし 6. 後ろに倒れこむようにエントリーします。 7. 水中に入ったらBCの浮力で自然に浮くのを待ち、浮き上がってきたら、 8. 速やかに移動して、次の人がエントリー出来るようにします。 背中から水中に入るので、一瞬方向を見失いがちですがBCの浮力で必ず浮いて来ます。しばらくじっと待ちましょう。慌てて手足を動かすと浮かぶのに時間がかかったり、誤った方向に進んで、船底で頭を打ったりする場合があります。 ※いつもエントリーで手間取る方は、イメージトレーニングやシャドーエントリーをして練習をしてみてください。

「潜降が下手で手間取る」

BCDからエアを抜いてもなかなか潜降できないという方がいます。 そんな時、まず見直して欲しいのは、適正ウエイトかどうかです。 適正ウエイトは体重の1割と、単純に決まっているわけではありません。スーツ (色々なタイプ、厚さ、生地があります)、タンク(スチールかアルミ製)、装備の重さなどを考慮して決定します。 馴れが必要ですが、いつもとは違うセッティングが必要なことが多々あります。

適正ウエイトでも潜降しづらい場合は、大きく3つの原因があります。 ① BCDから空気が抜け切れていない。 ② 肺に空気が入ったままの状態でいる。(息をしっかり吐いていない) ③ 無意識に手足をバタバタ動かしている。

BCDから空気を抜くには講習で習った事だけでは排気されない事があります。 習ったことは基本ですから、その通りにするのは当然ですが、その前に確認しておきたいのが、排気弁(排気口)がどこにあるかです。排気弁(排気口)がBCDの浮き袋部分の一番上になるように操作しないと、エアはBCD内に残ったままになってしまいます。

そして、インフレーターホースをしっかりと上げ、BCD内の空気を排気すると共に、肺の中の空気も吐き気味にしてじっとしてみましょう。1~2m沈むまで我慢したら、あとは通常の呼吸でも、ゆっくり沈んでいくはずです。ウエイトが足りず、すぐに沈み始めない場合もあります。

着底もしくは目標水深に達したら、装備、水深、残圧などを確認すると同時にもう一度BCDの空気が抜けているか確認して下さい。エアが抜けづらい場合、排気弁が腰部にもあるときは構造が単純なので腰の方が排気しやすいことがあります。腰を一番高くなるようにして排気してみてください。この時多少沈み気味になっていればご安心ください。適正ウエイトです。もし完全にエアが抜けていて浮き気味の場合はウエイト不足です。残圧が減ってくると、もっと浮いてしまいますのでウエイトを足す方が賢明です。 ガイドにOKを出さず、ウエイトをもらってください。 もし、どうしても潜行しづらい場合はガイドやアシストに知らせて下さい。

「途中で浮き上がってしまう!」

ダイビング中に突然浮き上がってしまい... 再潜降出来ず、気づいた時は水面という方が時々います。 こんな時はパニック状態に陥っていて、水面の安全確認もおろそかになり、とても危険です。

ほとんどが深場から浅場への移動中に起きます。 原因は、BCDの空気を抜かずにそのまま浅場へ移動し、突然体が浮きはじめ、「まずい!」と思った時には「時すでに遅し」急浮上です。

焦って、頭を下げ、足を上げ、ヘッドファーストでフィンキックをしますが、フィンキックでは間に合わず、頭が下の状態ではインフレータホースの排気ボタンを押しても、エアは肩口からは抜けません。 BCDによっては腰にも排気弁が付いていますので、レンタル器材を利用される方は、潜る前にしっかり確認しましょう。 体が浮きはじめたら落ち着いて、素早く空気を抜く方法を考えてください。

最近、BCDはインフレーターホースを持たなくてもエア抜き可能な機種も多くなりました。 エントリーの前に器材チェックをして排気の仕方も確認しておいてください。

「マスクに水が入る」

体験ダイビングやエントリークラスの初心者の方からよく言われます。 マスクに水が入る原因は色々ありますが、ほとんどがマスクのせいでは無いということです。 トラブルの95%がマスクの装着の仕方で防げます。 まず装着した時、マスクのスカート部分(顔に接する柔らかいシリコンラバー部分)に隙間がないかを確認してください。 髪の毛などが挟まっていなかです。(ヒゲの濃い方も注意です) そして、マスクに水が入る一番多い原因はストラップがキツすぎる又は緩すぎるかです。 キツいとマスクのスカート部分にシワが寄りそこから水は入ってきますし、ゆるいと顔からずれてしまいます。最初は水が入るのが不安できつく締めがちです。 ストラップの強さはそれぞれの人の装着の安心感と直結しますので、正しい強さはありません。最近のマスクはスカート部分やストラップが柔らかく装着の圧迫感を無くす様に技術が進んで、逆に装着感が無くなり不安に感じる方もいます。

また、次に多いのが勘違いです。装着前に曇り止めなどをしますので内側が完全に乾いていることはまずありません。 その水がノーズポケットに溜まり、水が入って来ているように勘違いをするのです。 本当に水が入るのであれば1分もしないですぐにいっぱいになってしまいます。

また、呼吸をする際に鼻から息が漏れる方がいます。 そんな方はマスクから空気が漏れ、漏れると同時に水が入ってきます。 その場合、同時にマスクも曇りますので同時に起こる場合はそちらを疑ってみてください。レギュレーターの呼吸の仕方を注意してみましょう。 残りの5%がマスクの破損です。古いマスクで破けやヒビがあったり、レンズとフレーム、スカート、ノーズポケット部分に何らかの不具合があることがあります。

いずれにしても、ご自分の使う器材は必ず事前によく点検してください。ベテランのダイバーほど、しっかり点検をされます。 なぜならダイビングの器材には1つの無駄もなく、逆に大切なものですから。 また、ご購入の際は店頭のアドバイザーの意見をよく聞いてご自分の装着感覚に合ったマスクを慎重に選びましょう。

「適正ウエイトって?」

器材を装着して、水に入り、BCDの空気を全部抜き、 器材を装着して、水に入り、BCDの空気を全部抜き、普通に呼吸をしている状態で、ちょうど目の辺りに水面がくるのが適正ウエイトとされています。

よく、太っている人は浮力が大きいのでウエイトがたくさん必要とか、また体重の1割ぐらいが適正ウエイトだとも言いますが、これはいずれも目安として結果的に正しかったりするのですが、正確には間違いです。

まず、比重について考えてみます。 簡単に言うと比重とは水の中に入った時の物の重さのこと(アルキメデスの原理)ですから水の比重は1。 人の比重は約0.923から1.002といわれます。 すなわち浮きやすい人もいれば、沈みやすい人もいるということです。これが前の話に繋がる訳で、体の中で一番比重の軽い物質が脂肪で、脂肪の多い人は浮力が大きいということになります。 ここでダイビングに置き換えてみると、ダイビングの器材はBCD、レギュレーター、タンクに、その他の装備品を加えると15~20kg位になります。 これなら普通の体格の人ならウエイトをしなくても沈むはずですが、なぜウエイトが必要なのでしょう。

一番の大きな理由は、ウェットスーツです。 ウェットスーツは、ネオプレーンゴムで出来ており、保温のため生地内に独立気泡があり、かなりの浮力があります。そのスーツの素材の厚さや面積により、装着するウエイトを調整しなくてはいけなくなります。 すなわち当然体の大きい人は、スーツの生地の面積が大きくなり、その分の浮力が大きく、より多くのウエイトが必要で、体の小さい人は、スーツの生地の面積が少ないので、ウエイトは少なくてすみます。

また、その気泡は水圧によって深いところでは小さくなり、浅場に戻れば浮力が戻ります。 特に浅場の方が水圧の変化が大きくそれによって浮力の変化も大きくなります。 それに長いダイビング休暇で何本も続けてダイビングをすると、スーツの気泡に水がしみこんで乾く間がなく、1~2kg分位の浮力がなくなったりもします。

つまり、適正ウエイトと一言で言いますが「適正ウエイト」は一定ではない、 そして簡単な計算式も無いということです。その上、ダイビングの後半には空気が少なるのでタンクが軽くなり、浮力が増大します。 それもアルミタンクの方がスティールタンクよりも大きくなります。 この様にウェットスーツ、タンクの材質やその他の装備品、ダイビングスポットやダイビングメニューに、ダイビング中の浮力変化の要素を加味してウエイト設定を変える必要があるのです。 だから、ビギナーの方が適正ウエイトをすぐに言える訳がないのです。

潜れないのではないかと不安で、安易にオーバーウエイトにしがちですが、姿勢や空気の消費にロスが生じ、スムーズな動きがしにくく、危険でもあります。 お気軽にインストラクター、ガイドにご相談ください。

「エギジットすると鼻血が出る」

ダイビング時の鼻血は通常の外傷性の鼻血とは ダイビング時の鼻血は通常の外傷性の鼻血とは違いサイナス(副鼻腔)のトラブルによるものがほとんどです。

人間の頭の中には4対8つの副鼻腔(サイナス)という空間があり、それぞれが鼻に繋がっています。 その管が狭かったり、風邪や鼻炎などで粘液が詰まると、潜降時に圧平衡が出来ず、サイナス内の粘膜から絞り出された血液と浸出液が溜まります。 これが多くの場合、浮上する時にサイナス内のエアの膨張で、溜まってしまった血液や粘液を押し出してしまい、これが鼻血に見えるのです。 それが病気に直結している訳ではないのでご安心ください。

治療は、アレルギー性鼻炎が原因の場合が多いので、その原因を調べ、薬を処方してもらえば大丈夫です。 痛みが無ければ、ダイビングを続けることでサイナスがダイビングに慣れて、次第に液体が出なくなることもあります。

もし痛みが残る場合は、サイナス内の液体がいっぱいで押し出すエアも無くなっている場合があります。こんな時に風邪などを引くとサイナスが炎症を起こし、痛みが激しくなったりすることがあります。 その場合はすぐに病院に行って下さい。 病院で治療してもらい、サイナスの管の炎症を抑え、溜まった不要な体液を排出します。 薬の処方に関しては、ダイビングに影響するものもありますので、使い方やダイビングの際の注意事項などは良く聞いてください。

「ダイビング後に頭痛がする」

エキジット後の頭痛や嘔吐の原因はほとんどの場合が、酸欠です。 ビギナーの方は、他のダイバーに一生懸命着いて行かなければならないと、自分にプレッシャーをかけてしまい、呼吸が早くなってしまいます。結果、浅くて速い呼吸になり、酸欠になるという訳です。

また、カメラを始めたばかりの方でシャッターチャンスを待つ間に呼吸を止めてしまい「スキップ呼吸」になり、酸欠状態を引き起こします。

ダイビング中の呼吸は、ゆっくりと、数を数えるくらいの呼吸を心掛け、息を吐く方を意識してみて下さい。 過呼吸の物理的な原因として、肺の空気がいっぱいで空気が吸えないという状況が起きていることがあるのです。

ただ、症状が長引いたり、他の症状がある場合は、他を疑って下さい。出来るだけ早く医師の診察を受ける事をお勧めします。

「コンタクトレンズ/眼鏡の使用」

ダイバーの方で視力が悪い方はたくさんいます。 一番簡単な解決方法は度入りレンズ付マスクの使用ですが、極端に視力の悪い方は、陸上でもずっとマスクを付けていなければ何も見えないなど、不便があります。 眼鏡もお持ちになれば、エントリーぎりぎりまで眼鏡を使い、器材装着時にマスクに付け替えるという事もできます。

でも、普段はコンタクトレンズで眼鏡を持っていないし、マスクも高いので、買いたくないと言う方は、コンタクトレンズでもダイビングは出来ます。 そんな方はたくさんいますし、インストラクターやガイドにもいます。

ただ、マスクに水が入って、マスククリアの時にコンタクトレンズが流れてしまったら大変です。ダイビング前にマスクのチェックをし、少なくとも水の進入を出来るだけ防ぎ、レンズもなるべく使い捨てを用意し、無くしても困らない様にしていてください。

「薬の服用は」

ダイビング前に風邪を引いたり、下痢や便秘などで体調が悪い場合 せっかくの休みでダイビングに来たのだからと、薬を飲んでダイビングをしようと思わないでください。

どんな場合もダイビング当日は薬の服用はしないでください。眠気が来たり、注意力が散漫になったり、なんらかの副作用で水中でパニックを引き起こすとことも考えられます。

薬を飲まなければならない程の体調不良の場合は残念ですが、ダイビングは中止しゆっくり休んで翌日のダイビングに向けて体調を整えてください。

もし、常用している薬がある場合は、その日はその薬を飲まないようにするか、事前に医師に相談してください。医師からダイビングに問題ないとして処方されているものはその範囲ではありません。

「歯の治療中」

治療中でも特に問題はありません。 ただ、治療中の歯が痛くなって困ったという話はたまに聞きます。 これはスクイズと言われるもので、痛いだけで歯に問題が残る訳ではありません。

特に、治療中で歯に仮のかぶせ物をしている場合、中に空間が出来、その空気の内外圧差で痛みが生じるものです。 潜降に比例してスクイズ(水圧上昇による空気の圧縮)が起こり、痛みが生じます。その逆もあり、浮上中にリバースブロック(水圧低下による空気の膨張)により痛みが発生する場合もあります。

また、治療済みの歯でも、かぶせ物の中で虫歯が発生した場合などに空間ができ、起こることがあります。この場合は、ダイビングには関係無く必ず歯痛が起こるようになりますし、神経を抜いている場合でも痛みは無くても炎症がひどくなり病状が長引いたりしますので、できるだけ早めに再治療を行ってください。 歯の痛みは我慢できませんから、治療中でもきちんとした治療で、その旨を医師に相談すれば違う方法やダイビングのスケジュールに合わせた治療が出来るかもしれません。

「生理の時は」

予定でもないのに飛行機の気圧の変化や、旅行への期待や興奮で... 予定でもないのに飛行機の気圧の変化や、旅行への期待や興奮で起こることがあります。 病気ではありませんのでダイビングに問題はありません。 普段の生活に支障がない程度の症状であれば、生理用品を使用することで通常のダイビングを楽しめます。 使い慣れた物をご用意して普段通りに使ってください。 でも、無理に激しい腰痛や腹痛等の生理痛を薬で抑えたり、精神的に不安定な場合等は、無理にダイビングをする事はやめましょう。

【生理用品の使い方】 <ウェットスーツの場合 >

■ナプキン 使用できます。但し、問題は海水まで吸収してしまい、海から上がった時、スーツに染み出したり、スーツを脱いだ時に海水といっしょに血液が出てしまう事があります。ダイビング後、出来るだけ早く、新しいものに替えるようにしましょう。

■タンポン 使用できます。但し、衛生面を考え1ダイブ毎に取り替えることをお勧めします。普段と同じようにダイビングができるのでお勧めですが、慣れていない方は無理のように使ってください。

■鎮痛剤の使用 生理痛で鎮痛剤を飲むのは仕方がありませんが、あまりひどい場合は無理にダイビングする事はやめましょう。また、市販の薬はダイビングには不適な場合があります。どうしても薬が必要な場合は、ダイビングをよく理解した医師に相談して薬を処方してもらって来てください。

「日焼け対策」

マリンスポーツでは、紫外線の影響は避けられません。 注意、予防すれば、かなり防げることも確かです。 肌は、ウォータープルーフの日焼け止めをしっかりとこまめに塗り、塗り直しも頻繁に行い、なるべく日陰にいたり、帽子や長袖の服などでガードすれば日焼けはかなり防げます。

また、日焼けは直射日光で焼ける方が炎症を起こし、赤くなって目立ちますが、実際の日焼けは水面の照り返しの割合の方が大きく、炎症を起こさない分、手入れが疎かになると、深い日焼けが残る可能性が高いです。 日焼け止めもSPF値が高い方が長持ちしそうな気がしますが、こまめに塗り直す事の方が大切です。 汗や海水などによって薄くなり実際の効果はかなり落ちてしまうからです。

また最近は、目に入る紫外線の量がメラニンの増加に影響があるということで、サングラスが日焼け防止に有効であるという説もあります。

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